マルタ島留学日記

2017年4月~8月:マルタ留学。最近はドラァグクイーンにお熱。

モロッコ マラケシュのスーク内、革工場(タンネリ)の客引きに気を付けろという話

突然ですが、今年5月にモロッコへ行きました。

カサブランカ、タンジェ、シェフシャウエン、マラケシュで10日間モロッコを巡ったのですが、その際にちょっとやばい経験をしたので、注意喚起のために書き残します。

 

ちなみに、以前ローマとバルセロナでスリに会った(遭いかけた)話も過去に書いているので、スリの手口とか事前に知るのに役立ててほしいです。

gutereiseee.hatenablog.com

 

今回のマラケシュはスリじゃなくて、ぼったくりの話です。

マラケシュ初日、午前中からスーク内を訪れたわたしと友人(ロシア人)、とりあえずブラブラ歩いていたのですが、地元のおっちゃんが「こっちは住宅街だから買い物ならあっちだ」というような案内をしてくれました(別にこちらから道を尋ねたわけではない)。

 

おっちゃんの言われた通りの方向に歩くと、そのおっちゃんがスクーターで通り過ぎて「良い旅を!」みたいに言ってくれるし、平和ボケなわたしは「親切な街だな~」とか思っていました。

そのあとまた店先でスクーターを停めているおっちゃんに会い、「こっちだからな!」と方向を教えられ、「おせっかいだけど温かいな~これが旅の醍醐味か~」みたいにボケ~っとしていたのですが、次に民族衣装を着た青年が同じようなこと(「こっちは民家しかない」「今工事中で通れない」「マーケットはあっち」「今日が最終日だ(何のだ?)」)を言って近づいてきました。そして「連れて行ってやるからついてこい」と。

 

この時点でもわたしはなんら疑っていなくて、親切だな!とホクホクしていたのですが、同行者はちょっと嫌な予感がしていたようで「自分たちで回れるから大丈夫」と断ったのですが、青年は「大丈夫大丈夫」と。

ほんとに見た目は好青年で、英語もしゃべってくれるし親切な人という第一印象でした。

 

その青年の後ろをついて行くのですが、思ってたより歩かされ、地元民しかいないのでは?という区画に入ってきます。そして結構彼が歩くのが早く、先の方にいたので彼が路地に入った瞬間に見失ってしまいました。

同行者は「別に探さなくていいよ。二人で回ろう」と言っていたので、そのまま歩いていると後ろから青年が追いかけてきました。

「どっちに行ったの~こっちじゃないよ~ほら!」というような感じで再びつかまってしまい、あれよあれよという間に裏路地に連れていかれました。

 

すると中年の男性がなにかゲートの入り口に立っており、「アブドゥルだよ」と自己紹介をしてくれました(ジョジョのおかげで彼の名前は覚えていた)。青年はどうやらこのアブドゥルにバトンタッチしたようです。「楽しんでね!」といって去っていきました。

 

すると「今から工場を見せてあげる。臭いがキツイから、このミントを鼻に当てながらね」と、摘みたてのミントを渡されました。

なんと革工場に案内してくれていたんですね~~~^0^

工場の中はわたしたちと同じような観光客が数組いて、みんなアブドゥルのような現地ガイドがツアーをしています。アブドゥルも革製品ができるまでの工程をいろいろ教えてくれ、なめした革を触らせるなどさせてくれました。

工場は完璧に手作業で、臭いもひどいし(鳥のフンを染色に使っているとかなんとか?アブドゥルの英語が非常になまっていたし、わたしも英語ネイティブじゃないので正直50%もわからんかった)かなり重労働だな、という印象でした。

写真を撮ってもいいよと言われたので、何枚か撮影しています。

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臭いがひどいし、暑い

 

終盤から「あ~これは最終的に店舗に案内されるヤツやな・・・」と察したけど、別に買わなければいいし、いいものがあれば買ってもいいしと思っていました。

案の定、ツアーの最後は革製品のお店に案内され、そこからはまたバトンタッチ。店主が自己紹介して、わたしたちの名前とか出身なども聞いてきて「日本の客は多いよ。この前もこれを買っていったよ」など、いかにも親近感を抱かせるセールストークを繰り広げます。

店主いわく、最近のスークで並んでいる革製品はほとんどが中国製で質が悪い。ここの商品はさっきの工場から来た皮を加工しているから100%モロッコのハンドメイドだと。

「ノーオブリゲーションだから、自由に見ていってね!」と友好的な雰囲気です。

店内はバブーシュ(モロッコのスリッパ)、ジャケット、カバン、ベルト、クッションなど革製品が並んでいました。

 

マラケシュバブーシュは買いたいと思っていたので、とりあえず試着することにしました(ていうか強引に試着をすすめられた)。

でも、どの商品も値札がない。「いくら?」と聞いたら「450ディルハムだ」と。ちょっと安いレートですが、単純に1ディルハム10円にしたら(ほんとは12円くらい)4500円???ん??????ロッコでこのお値段はやばくないか?

 

ただ、マラケシュ当日でまだどのお店も見ていなかったので、バブーシュの平均価格がわからず「マラケシュについたばかりでまだ他も見ていないから、今は買えない。欲しかったら戻ってくる。」と正直に伝えました。

すかさず店主が「いくらがいい?」と言ってくる。「ほんとに、今は要らない」「いくらだ?」「だから買わない」「いくらなら買う?」と埒があかない。

「正直、このデザインは好きじゃないし、いくら10ディルハムでも買わない」と伝え、なんかいろいろモメましたが、結局「ノーオブリゲーションって言ったじゃん!買わないよ」と友人がきっぱり断って、店主も「オブリゲーションぶつぶつ・・・」とめちゃくちゃふてくされながら解放してくれました。最初の笑顔はどこにいったんだ。こわい。

 

あ~よかったと思ったのもつかの間、店を出たところにアブドゥルが。

「どうだった?」といったようなことを聞いてきました。「ほかに何か手伝える?」「水飲む?」とかいろいろ聞いてきたけど、先ほどのぼったくり店舗から必死で出てきたばかりでいろいろしんどくて「もう行くから」と告げると急にアブドゥルの語調が強くなり、そして「ツアー代、一人100ディルハム払うまでは行かせないぞ!」と。

 

なん・・・だと・・・・・

 

そもそも「ツアーしてくれ」なんてお願いしてないし、合計200ディルハムは高すぎる。4ディルハムでオレンジジュース買えるんですが?

とういようなことを言うと「いやツアーしたやん、払えよ」しか言わない。払え払わないとやりあっていると、最初にアブドゥルのもとに連れてきた民族衣装の青年が来てアブドゥルの援護射撃をしてきました。ひたすら「pay him!」と繰り返す青年はもう最初の好青年とは別人だった・・・

しかも界隈がその革工場のテリトリー?なので、キオスクみたいな商店のおじさんとかも野次を飛ばしてくるという地獄。

 

友人がひたすら値段交渉をして、アブドゥルが「120だ。20はミント代」とかぶっとんだことを言うのでちょっと苦笑してしまった。

結局友人が強く、100だけ握らせてその場を離れました。が、アブドゥルはひたすらののしるような文句を言っていて、最終的に「ファッキュー!!!」と。

 

これには友人もキレて「今なんつった!!?ポリス呼ぶか!?」と振り返ったのですが、「ポリスがなんだ!!!」みたいなことを返してくる。いやもうここ怖いから、さっさと離れたいよ。

「もういいから行こう」と友人をなだめて、やばい区画を立ち去りました。

 

あとから調べたらわたしたちと同じように客引きにつかまって、高額な革製品を買わされた挙句、ツアー代に400ディルハムを払ったとかのレビューもありました。それは英語レビューだったので、日本人ではないと思うけど。

tanneries marrakeshググると、トリップアドバイザーのやばいレビューが出てきます。scam(詐欺)という単語をここで覚えました。笑

わたしたちと同じような手順で誘導されていますが、興味のある方はぜひ読んでみてください。

 

たしかに普通に観光しているだけでは行けなかったであろう革工場の中を見れたのはいい経験かもしれないですが、値段交渉とか、絶対断る自信とかそういうのがない方は行かない方がいいです。

スークで急に地元民が道案内をしてきても、「今からレストランに行くから」とか言って断るようにしてください!

 

本当に親切な人ももちろんいますが、気を許しすぎないで貴重品に気を付けながら楽しんでくださいね。

この経験からいろいろ身構えてしまって、オレンジジュースを飲み終えたゴミを持ち歩いていたら「捨ててあげるよ」と現地のお兄さんがホイっとわたしの手から取ってどこかに捨ててくれたのですが、「ゴミ処分代100ディルハム」とか言われるんじゃないかと思ってめっちゃビビりました。彼は本当に親切なだけだった。;;

 

 

それから、最初にふっかけられた400超えのバブーシュですが、スークの適正価格は50~80です。やばすぎ。

あと、その店舗でみたデザインのものが普通にスークで並んでいるので、本当にモロッコ製なのかという疑問も拭えないです。

 

マラケシュでお買い物される際には、事前に適正価格を把握してから!それでは良い旅を~!